日本ユニセフ協会専務理事 早水研よりご支援者の皆さまへ
ご支援の御礼と日本ユニセフ協会の
今後の取り組みについて
日本ユニセフ協会
専務理事 早水 研
2021年度(1〜12月)の日本ユニセフ協会の募金実績は、予想を上回る史上最高額となりました。あらためてご支援くださいました皆さまに心から感謝申し上げます。コロナ禍も2年目となり、開発途上国への関心が薄れるのではないかと危惧しておりましたが、30代、40代の方々をはじめこれまでにないほど多くの皆さまが新たにマンスリーサポーターとなって下さるなど、ご支援の輪が確実に広がっていることをとてもありがたく、嬉しく感じております。
私どもは、今年度も、「ユニセフ・マンスリーサポート・プログラム」に代表される、開発途上国全体の中でも最も支援を必要としている子どもたちのための募金活動に力を入れて参ります。このような、ご寄付の使途をあらかじめ限定しない「通常予算」への拠出は大変貴重です。この予算に米国政府と並んでトップクラスの額を毎年拠出している当協会のご支援者の皆さまへ、ユニセフ本部も惜しみない称賛と感謝の意を機会あるごとに表明しています。
支援の輪をさらに広げるため、当協会では特にこれから成人して社会に出る若い方々の理解促進に力を入れております。外務省、文科省の協力を得て1年かけて開発し、2018年にユニセフ事務局長も立ち合ってスタートした中学生向けSDGs副教材を使った授業の全国展開と、子ども向けSDGs学習サイトの開設がその代表例です。このような先進国での啓発活動の重要性にユニセフ本部も着目し、先進各国のユニセフ協会が行うアドボカシー(政策提言)事業を体系化してユニセフのプログラムとして推進することが、昨秋、ユニセフの最高意思決定機関である執行理事会で承認されました。
当協会は、民法や児童福祉法などに「子どもの権利」をより強く反映するよう働きかけるなど、国政レベルでのアドボカシー活動を長年行ってきましたが、4年前からは自治体での子どもの権利実現を図る「子どもにやさしいまちづくり事業」(CFCI)も進めています。これからも、ユニセフならではの取り組みを強化し、SDGsの理念である「誰ひとり取り残さない」社会の実現を、日本でも推進して参ります。