vol.274 2022 summer

report

『ウクライナ緊急募金』力強いご協力ありがとうございます

ウクライナと周辺国で展開するユニセフの人道支援活動は、本誌読者の皆さまはじめ、大変多くの日本の皆さまに力強く支えていただいています。
あたたかいご支援に深く御礼申し上げます。

母親とともにウクライナから逃れてきた3歳のタラスちゃん
© UNICEF/UN0607358/English

ウクライナでは、2014年から続く東部の紛争と今年2月24日に始まった戦争によって、750万人の子どもたちの命と生活が差し迫った脅威にさらされています。

ユニセフの人道支援活動の規模拡大に合わせ、日本ユニセフ協会は、翌日の2月25日に『ウクライナ緊急募金』の受付を開始いたしました。5月16日までのお受付分として、本誌読者はじめ大変多くの個人の方々、企業、団体、学校の皆さまから、総額で約53億円にのぼるご寄付をいただいております。あたたかいご協力に深く御礼申し上げます。

1997年にウクライナで活動をはじめたユニセフは、2月24日以降も国内に留まる約140人のスタッフ、さらに国外からの応援要員も加わり、24時間体制で支援活動に取り組んでいます。

ユニセフは、最初の一カ月だけで、トラック94台分、1074トンの緊急支援物資(医薬品、医療機器、子ども用冬服、衛生キット、教育キット、幼児教育キット、レクリエーションキットなど)をウクライナと近隣諸国に送付。首都キーウ(キエフ)はじめウクライナ国内23カ所の小児保健センターと産科センターに約50万人分の医療物資と、子どもや妊娠・授乳中の母親向けの栄養補給品(高カロリービスケット、微量栄養素)などを届けました。ユニセフの医療物資は、届いてすぐに活用できるよう物資供給センターでキット化されていることから、一刻の猶予も許されない状況にある現場からは大変有用だと感謝の声が届いています。

隣接するルーマニア、モルドバ、ポーランドとの国境付近では、離れ離れになった家族との再会支援や心のケアの他、防寒着や衛生用品、ベビーフードといった物資も提供するワンストップの支援拠点「ブルードット」を設置。最も脆弱な立場にある子どもたちと家族のための支援活動を実施しています。

あらためまして、皆さまのあたたかいご協力に深く御礼申し上げます。